用語集
第1回 ・ 世の中にはどんなビジネスがあるか
営業利益
売上から、仕入れと、売るためにかかったお金を引いた残りです。その会社が本業でどれだけ稼げているかが、いちばん素直に出ます。利子や、その年かぎりの損は、まだ入っていません。
営業利益率
営業利益を売上で割ったものです。48兆円は実感できませんが、「100円のうち10円」なら分かります。大きさの違う会社どうしを比べるときにも、この形なら並べられます。
価値提案
9マスの中央です。商品名を書くマスではありません。「Tシャツ」は売る物であって、その人が買ったあとに何が変わるかではありません。第1回で書いた「何に対して」が、そのままここに入ります。
・ 原典は、ある顧客セグメントに対して値打ちを生む、商品とサービスのまとまりを表すマスだ、という趣旨のことを言っています。
株式
何株持っているかで、持ち分の割合が決まります。割合は「自分の株数 ÷ 全体の株数」です。株数と割合は、同じことを別の言い方で言っています。どちらで話しているかを取り違えると、計算が合わなくなります。
決算短信
上場している会社が、1年ぶんの売上と利益をまとめて出す書類です。会社のウェブサイトで誰でも読めます。この授業で数字を出すときは、記事ではなくこの書類まで戻って確かめています。
広告モデル
LINE も YouTube も、使う人はお金を払いません。払っているのは広告を出したい会社です。使う人が多いこと自体が、広告を出す側にとっての値打ちになります。「使う人」と「払う人」を分けて書くところから、第1回は始まります。
サブスクリプション
1回売って終わりではなく、使っているあいだ、毎月お金を受け取る形です。売上を掛け算で書くと「人数 × 月額 × 続く月数」になり、続く月数が長いほど、同じ人数でも売上が大きくなります。
出資
返す約束がないので、うまくいかなくても返済に追われません。代わりに株式を渡すので、その日から、決めることに相手が入ってきます。第12回で扱うのは、この「入ってくる」の中身です。
当期純利益
税金まで引いた、最後に会社に残る額です。株主に配当を出すとしたら、ここから出します。上の段が良くても、ここが赤字になることはあります。
ライセンス
自分では作らず、キャラクターや名前を他の会社に使わせて、売れた分に応じて使用料を受け取る形です。物を作らないぶん、かかるお金が小さくなります。サンリオが第1回の例です。
第2回 ・ 企画を1枚にまとめる
営業利益
売上から、仕入れと、売るためにかかったお金を引いた残りです。その会社が本業でどれだけ稼げているかが、いちばん素直に出ます。利子や、その年かぎりの損は、まだ入っていません。
価値提案
9マスの中央です。商品名を書くマスではありません。「Tシャツ」は売る物であって、その人が買ったあとに何が変わるかではありません。第1回で書いた「何に対して」が、そのままここに入ります。
・ 原典は、ある顧客セグメントに対して値打ちを生む、商品とサービスのまとまりを表すマスだ、という趣旨のことを言っています。
株式
何株持っているかで、持ち分の割合が決まります。割合は「自分の株数 ÷ 全体の株数」です。株数と割合は、同じことを別の言い方で言っています。どちらで話しているかを取り違えると、計算が合わなくなります。
決算短信
上場している会社が、1年ぶんの売上と利益をまとめて出す書類です。会社のウェブサイトで誰でも読めます。この授業で数字を出すときは、記事ではなくこの書類まで戻って確かめています。
原価
売った物そのものにかかった額です。売値から原価を引いた残りで、家賃も給料も払います。第7回で値段の下限を出すとき、まず積み上げるのがこの原価です。
広告モデル
LINE も YouTube も、使う人はお金を払いません。払っているのは広告を出したい会社です。使う人が多いこと自体が、広告を出す側にとっての値打ちになります。「使う人」と「払う人」を分けて書くところから、第1回は始まります。
顧客セグメント
9マスの右端です。ここに「みんな」と書くと、残りの8マスが全部ぼやけます。買う人がぼやけると、届け方も、いくらもらうかも決まりません。いちばん最初に買いそうな1人を思い浮かべて書きます。複数あって構いませんが、いちばん大きいものは決めておきます。
・ 原典は、その事業が届けようとしている人や組織のまとまりを定めるマスだ、という趣旨のことを言っています。
顧客との関係
一度きりで終わるのか、また来てもらうのか。ユニクロが「店頭は基本セルフサービス」なのは、手が回っていないからではなく、そう決めているからです。声をかけないぶん人件費が下がり、値段が下がります。選んだことが見えるのが、このマスの値打ちです。
・ 原典は、特定の顧客セグメントとのあいだに会社が築く関係の種類を表すマスだ、という趣旨のことを言っています。
コスト構造
9マスのいちばん下です。決算短信は、原価と販売費の合計は出しますが、その中身は出しません。素材にいくら、賃料にいくら、までは外から見えません。空欄になるのは、探し方が悪いからではありません。
・ 原典は、そのビジネスモデルを動かすのにかかる費用のすべてを表すマスだ、という趣旨のことを言っています。
収益の流れ
誰から、何に対して受け取るか。顧客セグメントに書いた相手が、ここに全員入るとはかぎりません。LINEヤフーの「無料で使う人」は顧客セグメントには入りますが、収益の流れには入りません。マスが分かれているから、この食い違いが目に見えます。
・ 原典は、各顧客セグメントから会社が生み出す現金を表すマスだ、という趣旨のことを言っています。
主要活動
毎日やらないと止まってしまうことを書きます。作る、仕入れる、届ける、直す。「がんばる」は活動ではありません。手が動く言葉で書けているかで確かめられます。
・ 原典は、ビジネスモデルを成り立たせるために会社がやらなければならない、いちばん大事なことを表すマスだ、という趣旨のことを言っています。
チャネル
店、ネット、人づて。「知ってもらう」と「買ってもらう」は別の話で、どちらもこのマスに入ります。第4回で「届く範囲」を数えるときは、ここに書いたやり方で届く人だけを数えます。
・ 原典は、価値提案を届けるために、会社が顧客セグメントとどう連絡を取り、どう到達するかを表すマスだ、という趣旨のことを言っています。
パートナー
自分たちだけでやらない部分を、誰に頼むか。ユニクロは工場を持っていません。それでも「服を作る会社」として通っています。名前が書けること自体が、自分たちだけでやっていない証拠になります。
・ 原典は、ビジネスモデルを成り立たせる、仕入れ先や協力相手のつながりを表すマスだ、という趣旨のことを言っています。
ビジネスモデルキャンバス
商売の全体を、9つのマスに分けて1枚に収める書き方です。1枚に収めると、書けないところが目に見えます。頭の中にあるうちは、分かっているつもりで通り過ぎてしまいます。第14回のピッチでは、この1枚がそのまま1枚目になります。
・ Alexander Osterwalder と Yves Pigneur が『ビジネスモデル・ジェネレーション』(2010年)で示したものです。原典にあるのは9つのブロックだけで、この授業が使っている5つのまとまりは原典の分類ではありません。
ペルソナ
年齢や職業だけでなく、その人の1日と、困っている場面まで書きます。ここまで書けていると、第3回で誰に何を聞けばよいかが決まります。上半分だけで止まっていると、会いに行っても質問が作れません。
・ Alan Cooper が『The Inmates Are Running the Asylum』で示した道具で、9マスとは別のところから来ています。混ぜないでください。
リソース
場所、道具、お金、人。始めていないうちは「自分たちの時間」しか書けなくて当たり前です。空欄のままで構いません。第10回で見積りを作るときに、ここが埋まります。
・ 原典は、そのビジネスモデルを成り立たせるのに欠かせない資産を表すマスだ、という趣旨のことを言っています。
第3回 ・ 欲しい人は本当にいるのか
仮想バイアス
仮定でたずねて得た金額は、実際に払う額より平均で約21%高く出ます。答えた人が嘘をついているのではありません。未来のことは、誰にとってもまだ本当のことではないからです。だから第3回では、未来ではなく過去の事実を聞きます。
・ Schmidt と Bijmolt が、77の調査(47本の論文)から115の結果を集めて平均した数字です(2020年)。参考文献のページに出所があります。
顧客開発
作ってから売れるか確かめるのではなく、作る前に、外に出て確かめる進め方です。第3回で聞きに行き、第5回で組み直す。この授業の14回そのものが、この形になっています。
・ Steve Blank が繰り返し言っているのは、建物の中に事実はない、外に出よ、ということです。
顧客セグメント
9マスの右端です。ここに「みんな」と書くと、残りの8マスが全部ぼやけます。買う人がぼやけると、届け方も、いくらもらうかも決まりません。いちばん最初に買いそうな1人を思い浮かべて書きます。複数あって構いませんが、いちばん大きいものは決めておきます。
・ 原典は、その事業が届けようとしている人や組織のまとまりを定めるマスだ、という趣旨のことを言っています。
ペルソナ
年齢や職業だけでなく、その人の1日と、困っている場面まで書きます。ここまで書けていると、第3回で誰に何を聞けばよいかが決まります。上半分だけで止まっていると、会いに行っても質問が作れません。
・ Alan Cooper が『The Inmates Are Running the Asylum』で示した道具で、9マスとは別のところから来ています。混ぜないでください。
第4回 ・ 買う人は何人いるのか
TAM/SAM/SOM
大きいところから3回に分けて絞ります。外側が全体の市場(TAM/ターム)、真ん中が届く範囲(SAM/サム)、内側が初年度に取れる分(SOM/ソム)。3つ目がいちばん小さくなって当たり前です。投資家に説明する場では、この3文字で聞かれることがあります。
第5回 ・ 確かめて、組み直す
分母
「予約した割合が20%」の20%は、ページを見た人のうち20%なのか、店を知った人のうち20%なのか。どちらで数えるかで、割合は何倍も変わります。数字を見たら、まず何を分母にしているかを確かめます。途中で分母を変えると、前の週と比べられなくなります。
第6回 ・ なぜ勝てるのか
競合
同業とはかぎりません。買う人が比べているのは企画どうしではなく、困りごとの片づけ方です。その用事に使えるお金と時間は決まっていて、その取り合いをしている全部が相手になります。片づけ方は3種類あり、同じことをやっている相手・別のやり方で片づけている相手・何もしないで我慢している人です。3つ目は料金表に載らないので、探しに行かないと見つかりません。そして、いちばん強い相手であることが多いのもここです。
第7回 ・ いくらで売るのか
価値提案
9マスの中央です。商品名を書くマスではありません。「Tシャツ」は売る物であって、その人が買ったあとに何が変わるかではありません。第1回で書いた「何に対して」が、そのままここに入ります。
・ 原典は、ある顧客セグメントに対して値打ちを生む、商品とサービスのまとまりを表すマスだ、という趣旨のことを言っています。
原価
売った物そのものにかかった額です。売値から原価を引いた残りで、家賃も給料も払います。第7回で値段の下限を出すとき、まず積み上げるのがこの原価です。
値段の、上と下のはさみ
下はそれ以上さげると赤字になる額、上はそれ以上あげると買われなくなる額。値段は、この幅の中から選びます。下が上を超えていたら、値段では解けません。作り方か届け方を変えることになります。
第8回 ・ 本当に儲かるのか
営業利益
売上から、仕入れと、売るためにかかったお金を引いた残りです。その会社が本業でどれだけ稼げているかが、いちばん素直に出ます。利子や、その年かぎりの損は、まだ入っていません。
営業利益率
営業利益を売上で割ったものです。48兆円は実感できませんが、「100円のうち10円」なら分かります。大きさの違う会社どうしを比べるときにも、この形なら並べられます。
経常利益
営業利益に、借りたお金の利子や、受け取った利息、為替の差などを足し引きしたものです。段は、いつも下がるとはかぎりません。任天堂は営業利益3,601億円に対して経常利益5,421億円で、下の段のほうが大きくなっています。
決算短信
上場している会社が、1年ぶんの売上と利益をまとめて出す書類です。会社のウェブサイトで誰でも読めます。この授業で数字を出すときは、記事ではなくこの書類まで戻って確かめています。
原価
売った物そのものにかかった額です。売値から原価を引いた残りで、家賃も給料も払います。第7回で値段の下限を出すとき、まず積み上げるのがこの原価です。
減損損失
買ったときの値段では見合わなくなった建物や設備を、帳簿の上で下げる手続きです。その年に現金が出ていくわけではありませんが、損として計上されるので、いちばん下の利益は減ります。
コスト構造
9マスのいちばん下です。決算短信は、原価と販売費の合計は出しますが、その中身は出しません。素材にいくら、賃料にいくら、までは外から見えません。空欄になるのは、探し方が悪いからではありません。
・ 原典は、そのビジネスモデルを動かすのにかかる費用のすべてを表すマスだ、という趣旨のことを言っています。
固定費
家賃、通信費、決まった給料。お客さんが1人も来なかった月にも、同じだけ出ていきます。ここが大きい企画は、第4回で数えた人数が足りているかを、より慎重に確かめることになります。
損益計算書
売上から順に引いていき、段ごとに名前が付いています。上から見ていくと、どの段で落ちたのかが分かります。日産は経常利益まで黒字で、特別損失が挟まったところで赤字に変わりました。「売上が過去最高」は、この下がどうなるかを何も言っていません。
損益分岐点
売れなくてもかかるお金 ÷ 1個あたりに残る額。割り算1回で出ます。難しいのは計算ではなく、入れる数字を正しく集めるところです。出た数が、第4回で数えた人数に収まっているかを必ず突き合わせます。
当期純利益
税金まで引いた、最後に会社に残る額です。株主に配当を出すとしたら、ここから出します。上の段が良くても、ここが赤字になることはあります。
特別損失
工場をたたんだ、持っていたものの値打ちが下がった。毎年起きるものではないので、本業の調子とは分けて見ます。ここが挟まると、経常利益まで黒字でも、いちばん下が赤字になることがあります。
分母
「予約した割合が20%」の20%は、ページを見た人のうち20%なのか、店を知った人のうち20%なのか。どちらで数えるかで、割合は何倍も変わります。数字を見たら、まず何を分母にしているかを確かめます。途中で分母を変えると、前の週と比べられなくなります。
変動費
材料、仕入れ、1件ごとの手数料。1つ売れるたびに、その分だけ出ていきます。売上から変動費を引くと、1個あたりに残る額が出ます。この額が、次の損益分岐点の計算にそのまま入ります。
連結・単体
同じ会社の同じ年でも、子会社まで数えるかどうかで数字が変わります。第8回で見た資生堂は、連結と単体で売上が4倍違い、しかも片方が黒字でもう片方が赤字でした。どちらの数字かを見ないまま比べると、話が合わなくなります。
第9回 ・ どの数字を見て判断するか
KPI
測れる数字なら何でもよい、ということではありません。自分たちが動かせて、動かすと結果が変わる数字を選びます。結果そのもの(売上など)を目標にすると、届かなかったときに何を直せばよいか分かりません。
KPIツリー
ばらばらに指標を並べるのではなく、売上から掛け算で分けて枝にします。掛け算で分けてあると、どこを動かすとどれだけ効くかがそのまま見えます。分けるのをやめるのは、自分たちが直接動かせるところに来たときです。
分母
「予約した割合が20%」の20%は、ページを見た人のうち20%なのか、店を知った人のうち20%なのか。どちらで数えるかで、割合は何倍も変わります。数字を見たら、まず何を分母にしているかを確かめます。途中で分母を変えると、前の週と比べられなくなります。
第10回 ・ 作るのにいくらかかるか
固定費
家賃、通信費、決まった給料。お客さんが1人も来なかった月にも、同じだけ出ていきます。ここが大きい企画は、第4回で数えた人数が足りているかを、より慎重に確かめることになります。
損益分岐点
売れなくてもかかるお金 ÷ 1個あたりに残る額。割り算1回で出ます。難しいのは計算ではなく、入れる数字を正しく集めるところです。出た数が、第4回で数えた人数に収まっているかを必ず突き合わせます。
日本政策金融公庫
民間の銀行が貸しにくいところを引き受けるために作られた組織です。創業のための制度があり、実績が無くても相談できます。第10回・第11回で使った開業費用の調査も、ここが出しています。
パートナー
自分たちだけでやらない部分を、誰に頼むか。ユニクロは工場を持っていません。それでも「服を作る会社」として通っています。名前が書けること自体が、自分たちだけでやっていない証拠になります。
・ 原典は、ビジネスモデルを成り立たせる、仕入れ先や協力相手のつながりを表すマスだ、という趣旨のことを言っています。
早い場合・普通の場合・遅い場合
1つの数字ではなく、幅で出します。いちばん役に立つのは遅い場合で、そこまで用意できないなら、始める前に企画を小さくすることになります。全部の項目を1.5倍にするのは、遅い場合ではありません。何が起きて遅れるのかが書かれていないと、備えようがありません。
変動費
材料、仕入れ、1件ごとの手数料。1つ売れるたびに、その分だけ出ていきます。売上から変動費を引くと、1個あたりに残る額が出ます。この額が、次の損益分岐点の計算にそのまま入ります。
リソース
場所、道具、お金、人。始めていないうちは「自分たちの時間」しか書けなくて当たり前です。空欄のままで構いません。第10回で見積りを作るときに、ここが埋まります。
・ 原典は、そのビジネスモデルを成り立たせるのに欠かせない資産を表すマスだ、という趣旨のことを言っています。
第11回 ・ お金をどうやって集めるか
株式
何株持っているかで、持ち分の割合が決まります。割合は「自分の株数 ÷ 全体の株数」です。株数と割合は、同じことを別の言い方で言っています。どちらで話しているかを取り違えると、計算が合わなくなります。
株主
会社法に、株主が持つ権利が書いてあります。もうけを分けてもらう権利、たたむときに残りを分けてもらう権利、そして決めることに参加する権利。前の2つはすぐには起きません。出してもらった日から効くのは、3つ目だけです。
株主総会
会社の形そのものに関わることを決めます。取締役を選ぶ、定款を変える、会社をたたむ。毎日の仕事の決定はここではしません。そちらは取締役会です。混ざりやすいので、決める内容で分けて覚えます。
議決権
1株で1票です。だから、渡した株の割合が、そのまま決める力の割合になります。過半数と3分の2という2つの線があり、どちらを自分で超えていられるかが、いくら渡すかの判断材料になります。
経営者保証
借りるときに、いちばん重い条件です。会社を作って有限責任にしても、これを付けると個人の財産まで届きます。近年は外す方向の取り組みがあり、創業のときだけ保証がいらない制度もあります。
自己資金
貯金だけではありません。すでに買った道具や、身内から返す約束なしでもらったお金も入ります。借りるときにも出資を受けるときにも、まずここを聞かれます。自分で出していない企画に、他人は出しません。
出資
返す約束がないので、うまくいかなくても返済に追われません。代わりに株式を渡すので、その日から、決めることに相手が入ってきます。第12回で扱うのは、この「入ってくる」の中身です。
信用保証協会
実績のない会社でも借りやすくするための仕組みです。払ってもらっても、借金が消えるわけではありません。返す相手が銀行から協会に変わるだけです。この立て替えを代位弁済、そのあとの取り立てを回収業務と言います。
創業計画書
制度ごとに様式は違いますが、聞かれることはだいたい同じです。何を、誰に、いくらで、いくらかかって、いくら要るか。この授業で第1回から作ってきたものが、そのまま欄になっています。
日本政策金融公庫
民間の銀行が貸しにくいところを引き受けるために作られた組織です。創業のための制度があり、実績が無くても相談できます。第10回・第11回で使った開業費用の調査も、ここが出しています。
配当(剰余金の配当)
自動的には出ません。もうけが出ていて、しかも出すと決めたときにだけ出ます。始めたばかりの会社は、たいてい出しません。出資した人が期待しているのは配当ではなく、会社が大きくなって持ち分の値打ちが上がることのほうです。
早い場合・普通の場合・遅い場合
1つの数字ではなく、幅で出します。いちばん役に立つのは遅い場合で、そこまで用意できないなら、始める前に企画を小さくすることになります。全部の項目を1.5倍にするのは、遅い場合ではありません。何が起きて遅れるのかが書かれていないと、備えようがありません。
有限責任
会社が返せなくなっても、株主が自分の財産から払うことはありません。会社という形が守っているのはここです。ただし、経営者保証を付けて借りた社長は、この守りの外に出ます。
融資
会社の一部は渡しません。その代わり、もうかっていても、いなくても、期日に返します。決めることに他人が入ってこないのが利点で、返せなくなったときに逃げ場がないのが重い点です。
第12回 ・ 出資を受けると何が変わるか
株式
何株持っているかで、持ち分の割合が決まります。割合は「自分の株数 ÷ 全体の株数」です。株数と割合は、同じことを別の言い方で言っています。どちらで話しているかを取り違えると、計算が合わなくなります。
株主
会社法に、株主が持つ権利が書いてあります。もうけを分けてもらう権利、たたむときに残りを分けてもらう権利、そして決めることに参加する権利。前の2つはすぐには起きません。出してもらった日から効くのは、3つ目だけです。
株主総会
会社の形そのものに関わることを決めます。取締役を選ぶ、定款を変える、会社をたたむ。毎日の仕事の決定はここではしません。そちらは取締役会です。混ざりやすいので、決める内容で分けて覚えます。
議決権
1株で1票です。だから、渡した株の割合が、そのまま決める力の割合になります。過半数と3分の2という2つの線があり、どちらを自分で超えていられるかが、いくら渡すかの判断材料になります。
希薄化
新しく株を出すと、自分の株数はそのままでも全体が増えるので、割合が下がります。悪いことではありません。割合は下がっても、会社が大きくなっていれば、持ち分の値打ちは増えます。2回目、3回目と続けると、過半数の線を自分ひとりでは超えられなくなります。
出資
返す約束がないので、うまくいかなくても返済に追われません。代わりに株式を渡すので、その日から、決めることに相手が入ってきます。第12回で扱うのは、この「入ってくる」の中身です。
所有と経営の分離
お金を出した人が、そのまま経営するとはかぎりません。株主は取締役を選び、取締役が経営します。だから、出資を受けても自分が経営を続けることはできます。ただし、選ぶ側の票を相手が多く持てば、話は変わります。
取締役会
何を作るか、いくらで売るか、誰を雇うか。株主総会で選ばれた取締役が集まって決めます。株主であることと、取締役であることは別です。小さい会社では同じ人が兼ねているだけです。
配当(剰余金の配当)
自動的には出ません。もうけが出ていて、しかも出すと決めたときにだけ出ます。始めたばかりの会社は、たいてい出しません。出資した人が期待しているのは配当ではなく、会社が大きくなって持ち分の値打ちが上がることのほうです。
分母
「予約した割合が20%」の20%は、ページを見た人のうち20%なのか、店を知った人のうち20%なのか。どちらで数えるかで、割合は何倍も変わります。数字を見たら、まず何を分母にしているかを確かめます。途中で分母を変えると、前の週と比べられなくなります。
有限責任
会社が返せなくなっても、株主が自分の財産から払うことはありません。会社という形が守っているのはここです。ただし、経営者保証を付けて借りた社長は、この守りの外に出ます。
第13回 ・ 誰が何をやるのか/ピッチをつくる
株式
何株持っているかで、持ち分の割合が決まります。割合は「自分の株数 ÷ 全体の株数」です。株数と割合は、同じことを別の言い方で言っています。どちらで話しているかを取り違えると、計算が合わなくなります。
株主
会社法に、株主が持つ権利が書いてあります。もうけを分けてもらう権利、たたむときに残りを分けてもらう権利、そして決めることに参加する権利。前の2つはすぐには起きません。出してもらった日から効くのは、3つ目だけです。
株主総会
会社の形そのものに関わることを決めます。取締役を選ぶ、定款を変える、会社をたたむ。毎日の仕事の決定はここではしません。そちらは取締役会です。混ざりやすいので、決める内容で分けて覚えます。
決め方を、先に決めておく
割れてから決め方を相談すると、決め方の話でもう一度割れます。多数決にするのか、担当が決めるのか、全員一致まで待つのか。割れていないうちに決めておくのが、いちばん安く済みます。誰が何をやるかと、誰が決めてよいかは、別々に書きます。
取締役会
何を作るか、いくらで売るか、誰を雇うか。株主総会で選ばれた取締役が集まって決めます。株主であることと、取締役であることは別です。小さい会社では同じ人が兼ねているだけです。
ビジネスモデルキャンバス
商売の全体を、9つのマスに分けて1枚に収める書き方です。1枚に収めると、書けないところが目に見えます。頭の中にあるうちは、分かっているつもりで通り過ぎてしまいます。第14回のピッチでは、この1枚がそのまま1枚目になります。
・ Alexander Osterwalder と Yves Pigneur が『ビジネスモデル・ジェネレーション』(2010年)で示したものです。原典にあるのは9つのブロックだけで、この授業が使っている5つのまとまりは原典の分類ではありません。
ピッチ
最終回は7枚・7分です。枚数が決まっているので、何をいちばん伝えたいかを自分で選ぶことになります。7枚とも、これまでの回で作ったものがそのまま入ります。当日その場で新しく作るものはありません。
第14回 ・ 出資ピッチ(最終発表)
価値提案
9マスの中央です。商品名を書くマスではありません。「Tシャツ」は売る物であって、その人が買ったあとに何が変わるかではありません。第1回で書いた「何に対して」が、そのままここに入ります。
・ 原典は、ある顧客セグメントに対して値打ちを生む、商品とサービスのまとまりを表すマスだ、という趣旨のことを言っています。
競合
同業とはかぎりません。買う人が比べているのは企画どうしではなく、困りごとの片づけ方です。その用事に使えるお金と時間は決まっていて、その取り合いをしている全部が相手になります。片づけ方は3種類あり、同じことをやっている相手・別のやり方で片づけている相手・何もしないで我慢している人です。3つ目は料金表に載らないので、探しに行かないと見つかりません。そして、いちばん強い相手であることが多いのもここです。
KPIツリー
ばらばらに指標を並べるのではなく、売上から掛け算で分けて枝にします。掛け算で分けてあると、どこを動かすとどれだけ効くかがそのまま見えます。分けるのをやめるのは、自分たちが直接動かせるところに来たときです。
決算短信
上場している会社が、1年ぶんの売上と利益をまとめて出す書類です。会社のウェブサイトで誰でも読めます。この授業で数字を出すときは、記事ではなくこの書類まで戻って確かめています。
原価
売った物そのものにかかった額です。売値から原価を引いた残りで、家賃も給料も払います。第7回で値段の下限を出すとき、まず積み上げるのがこの原価です。
顧客セグメント
9マスの右端です。ここに「みんな」と書くと、残りの8マスが全部ぼやけます。買う人がぼやけると、届け方も、いくらもらうかも決まりません。いちばん最初に買いそうな1人を思い浮かべて書きます。複数あって構いませんが、いちばん大きいものは決めておきます。
・ 原典は、その事業が届けようとしている人や組織のまとまりを定めるマスだ、という趣旨のことを言っています。
自己資金
貯金だけではありません。すでに買った道具や、身内から返す約束なしでもらったお金も入ります。借りるときにも出資を受けるときにも、まずここを聞かれます。自分で出していない企画に、他人は出しません。
出資
返す約束がないので、うまくいかなくても返済に追われません。代わりに株式を渡すので、その日から、決めることに相手が入ってきます。第12回で扱うのは、この「入ってくる」の中身です。
損益分岐点
売れなくてもかかるお金 ÷ 1個あたりに残る額。割り算1回で出ます。難しいのは計算ではなく、入れる数字を正しく集めるところです。出た数が、第4回で数えた人数に収まっているかを必ず突き合わせます。
TAM/SAM/SOM
大きいところから3回に分けて絞ります。外側が全体の市場(TAM/ターム)、真ん中が届く範囲(SAM/サム)、内側が初年度に取れる分(SOM/ソム)。3つ目がいちばん小さくなって当たり前です。投資家に説明する場では、この3文字で聞かれることがあります。
ビジネスモデルキャンバス
商売の全体を、9つのマスに分けて1枚に収める書き方です。1枚に収めると、書けないところが目に見えます。頭の中にあるうちは、分かっているつもりで通り過ぎてしまいます。第14回のピッチでは、この1枚がそのまま1枚目になります。
・ Alexander Osterwalder と Yves Pigneur が『ビジネスモデル・ジェネレーション』(2010年)で示したものです。原典にあるのは9つのブロックだけで、この授業が使っている5つのまとまりは原典の分類ではありません。
ピッチ
最終回は7枚・7分です。枚数が決まっているので、何をいちばん伝えたいかを自分で選ぶことになります。7枚とも、これまでの回で作ったものがそのまま入ります。当日その場で新しく作るものはありません。