はじめてのマネジメント第7回

07

11/16・11/20

いくらで売るのか

先に読んで構いません。この回の例は、セルフ写真館を仮に置いて書いてあります。10月に題材が決まったら、自分たちの企画に合わせて書き直します。数字も例なので、そのまま使わないでください。

この回で分かるようになること

この回で覚えるのは2つだけ

  1. 値段は、3つの方向から出す
  2. 出した3つの幅の中から、1つ選ぶ

この2つだけです。 正しい値段があるわけではありません。幅を知ったうえで自分で選んだ、と言えることが、この回の目標です。

この回の計算例は、すべて架空の数字です。 説明のために作ったもので、どこかの会社の実際の数字ではありません。自分たちの数字に置き換えて読んでください。

値段を決めるのは、この授業で初めて「自分たちで決める」ことでもあります。 第3回までは聞きに行き、第4回は数え、第6回は見に行きました。どれも、外にある答えを探す作業です。

値段には、外にある答えがありません。 幅はありますが、その中のどこにするかは自分たちが決めます。決めることに慣れるのが、この回のもう1つの目的です。

値段は、この授業でいちばん多くの回とつながっている数字です。 第3回で聞いた金額から出て、第6回で見た料金表と並べ、第8回で何個売れば足りるかの計算に入り、最終回の5枚目になります。ここで決めた1つの数字が、あとの3回を動かします。

だから、いま決めきらなくても構いません。 決めたあとで、第8回の計算が合わなければ戻ってきます。戻ってこられるように、3つの方向の数字を残しておいてください。

値段は、3つの方向から決まる

値段の決め方は3つあります。どれか1つが正しいのではなく、3つとも出してから決めます。

セルフ写真館なら、それぞれこう出します。

2つ目と3つ目は、数える単位を揃えてください。 相手が「1人いくら」で、自分が「1組いくら」だと、そのままでは比べられません。

3つの方向を、1つずつ

どれか1つが正しいのではなく、3つとも出してから決めますどこから確かさ役に立つか積み上げる自分たちの手元買う人には関係がない。下限を知るために出す相手に合わせる第6回の料金表買う人が「そのくらいだろう」と思っている額払ってもよい額第3回で聞いた額聞いた人数は少ない。それでも実際に払われた額確かな順と、役に立つ順は、逆になります1つだけだと、その額が高いのか安いのかが分かりません
いちばん確かな数字が、いちばん役に立たないところが要点です。3つとも出すのは、そのためです。

3つの関係は、たいていこうなります。 積み上げた額がいちばん低く、相手の額が真ん中あたり、払ってもよい額はばらつきます。

3番目がばらつくのは、当たり前です。 同じものに、3,000円払う人と8,000円払う人がいます。どちらに合わせるかを選ぶことが、誰に売るかを選ぶことでもあります。

ばらついたときは、いちばん高く払った人に注目してください。 その人がなぜ高く払ったのかが分かれば、同じ理由を持つ人を探せばよいことになります。

逆に、いちばん安く済ませた人の理由も見てください。 その人は、そもそも相手ではないかもしれません。

積み上げるときの注意

自分たちの時間を、0円にしないでください。 第5回でも書きましたが、自分でやる部分を「タダ」にすると、下限が実際より低く出ます。

1回売るために出ていくお金を、全部書き出します材料包む袋交通費決済の手数料自分たちの時間架空の例 1回2時間 × 時給1,000円 = 1回2,000円時間を入れない下限働いても手元に残らない値段になります時間を入れた下限この下限で成り立たないなら、いまのやり方では成り立ちません「自分たちでやるから安くできます」は、ピッチで必ず突かれます「では、その人の時間はいくらですか」
入れると下限が上がって、値段が高くなります。それでよいのです。高くなった下限で成り立たないことが分かるのが、この計算の役目です。

入れると下限が上がって、値段が高くなります。 それでよいのです。高くなった下限で成り立たないなら、いまのやり方では成り立ちません。 それが分かるのが、この計算の役目です。

時給をいくらに置くかは、自分たちで決めて構いません。 いまのバイトの時給でも、これくらいはほしいという額でも。置いた額を書いておけば、それで足ります。

チームで人数が違うと、ここも変わります。 2人で1時間かかるなら、2時間ぶんです。手伝ってもらった時間も入れてください。

ここで迷う人が多い ① 積み上げた額が出せない

止まり方は3つです。

1つ目。何を入れて何を入れないか分からない。 1回売るために出ていくお金を、全部書き出してください。 材料、包む袋、交通費、時間。入れすぎて困ることはありません。 多く見積もった下限は、安全な下限です。

2つ目。家賃や機材のように、1回ぶんに割れないものがある。 1か月ぶんを、1か月に売れる数で割ります。 売れる数が分からないなら、仮で置いて、あとで直します。

架空の例です。同じ家賃5万円を、2通りで割ります月に200個売れるとして割ると1個あたり 250円売れる数を多く見積もった月に100個売れるとして割ると1個あたり 500円少なめの数で割った200個で割ったのに100個しか売れなければ、1個あたりは実際には500円です少なめの数で割ってください。そのほうが下限が高く出ます高い下限で成り立つなら、実際にはもっと余裕があります
割る数を多く見積もると、下限が実際より低く出ます。低い下限で決めた値段は、売るほど苦しくなります。

3つ目。まだ作っていないので、原価が分からない。 1つだけ作ってみてください。 材料を買って、実際にやってみる。この回でいちばん確かな数字が、そこで手に入ります。

作ってみると、原価以外にも分かることがあります。 どれくらい時間がかかるか、何が足りないか、思っていたとおりにできるか。第4回で出した「1回にかかる時間」も、ここで確かめられます。

サービスの企画で、作るものがない場合。 1回、誰かに実際にやってみてください。 友達でも構いません。かかった時間が、そのまま原価の一部です。

3つを並べると、幅が見える

3つ出すと、いちばん低い額といちばん高い額が出ます。その幅の中から1つ選びます。

ふつうの形払ってもよい額第3回で聞いた額相手の値段第6回で見た料金表積み上げた額材料費と手間に足す超えると買われない下回ると赤字この幅から選ぶ逆転した形積み上げた額払ってもよい額いまのやり方では成り立たない
3つとも出してから、幅の中で選びます。下限が上限を超えていたら、値段ではなく作り方か届け方を変えます。

幅が逆転したら、そこが問題です。 積み上げた額のほうが、払ってもよい額より高いなら、いまのやり方では成り立ちません。 第5回でやったように、作り方か届け方を変えます。

逆転は、失敗ではなく発見です。 始める前に分かれば、作り方を変える時間があります。始めてから分かると、すでにお金を使ったあとです。

数字を入れてみます

架空の数字です第3回で聞いた3人3,000円5,000円8,000円相手の料金表 4,000〜6,000円この幅の中は、どこを選んでもよい積み上げた額 2,500円これより下は、売るほど損をします8,000円より上3人の誰もそこまで払っていませんばらつくのは当たり前です。どちらに合わせるかを選ぶことが、誰に売るかを選ぶことです
幅の外は選べません。幅の中は自分で決めます。両端を書き留めておくと、最終回で「なぜその値段か」に答えられます。

幅は 2,500円から8,000円です。 ずいぶん広いですが、それでよいのです。幅の外は選べない。幅の中は自分で決める。 それだけです。

幅が出せたら、その両端も書き留めておいてください。 最終回で「なぜその値段か」と聞かれたときに、幅を示せるかどうかで、答えの重みが変わります。

この中から1つ選びます。 たとえば5,000円にするなら、

この3つが言えれば、5,000円という値段には理由があります。

逆に、この3つのどれかが言えないなら、まだ決められません。 下限を知らずに決めた値段は、売るほど損をしているかもしれません。 相手の額を知らずに決めた値段は、買う人から見て高すぎるかもしれません。

逆に、下限すれすれの3,000円にしたとします。 1組あたり残るのは500円です。100組でも5万円にしかなりません。 5,000円なら、100組で25万円です。

同じ100組でも、5倍の差になります。 値段は、売った数と同じくらい効きます。

幅が狭いときと、広いとき

幅が狭いときは、選ぶ余地がありません。 相手と同じ額になります。そのときは、値段以外で選ばれる理由が必要です。 第6回で書いた1文が、そこで効きます。

幅が広いときは、どこを選ぶかで企画が変わります。 下のほうを選べば、たくさん売る企画になります。上のほうを選べば、少ない人数に丁寧にやる企画になります。どちらにするかは、第2回で描いた人物像から決めてください。

この授業の規模では、上のほうを選ぶほうが成り立ちやすいです。 第4回で数えた人数がそれほど大きくないからです。少ない人数で成り立たせるには、1回あたりを大きくするしかありません。

大きくする方法は、値段を上げるだけではありません。 1回に売るものを増やすという道もあります。1つ売るときに、一緒に買ってもらえるものを付ける。1回あたりの金額は、そうやっても上がります。

第2回の9つのマスに戻ると、これは「価値提案」を増やすことです。 値段だけを動かすより、こちらのほうが説明しやすいことがあります。

ただし、上げれば上げるほどよいわけではありません。 払ってもよい額の上限を超えると、誰も買いません。 幅の中に収まっているかを、必ず確かめてください。

ここで迷う人が多い ② 幅が逆転した

積み上げた額のほうが、払ってもよい額より高い。 これが逆転です。止まり方は3つあります。

1つ目。計算を間違えたと思って、やり直してしまう。 合っていることが多いです。 逆転は、実際によく起きます。やり直す前に、逆転したまま次に進んでください。

2つ目。値段を下限より下げてしまう。 それは、売るほど損をする値段です。 一時的にそうすることはありますが、この授業では下限を割らないでください。

3つ目。どこを直せばよいか分からない。 第5回の4つに戻ってください。 誰に売るか(もっと払える人に変える)、どうやって届けるか(かかるお金を減らす)、いくらかかるか(作り方を変える)。値段を下げる以外の道が3つあります。

逆転したまま最終回まで行くこともあります。 その場合は、逆転していることを自分から言ってください。 「積み上げると2,500円ですが、聞いた人は1,500円しか払っていませんでした。だから、◯◯を変えます」。隠すより、言ったほうが強くなります。

「安くすれば売れる」は、たいてい違う

安くすると、必要な人数が増えます。 半額にすれば、同じ売上を作るのに2倍の人が要ります。その2倍は、どこから来ますか。

安さで来た人は、もっと安いところが出たら移ります。 第6回で見たとおりです。

もう1つ、値段を下げると起きることがあります。 その値段に見合った扱いになります。 安いものは、雑に扱われます。予約をすっぽかされる、遅れて来られる。払った額が小さいほど、相手にとっての重みも小さくなります。

もう1つあります。安くすると、直しにくくなります。 一度下げた値段を上げると、前から来ていた人が離れます。上げてから下げるほうが、順番としては楽です。

逆に、上げられないかを先に考えてみてください。 上げるには理由が要ります。早い、近い、その人向けである、失敗しない。理由が言えれば、上げられます。

上げる理由は、第6回で書いた1文と同じものです。 「◯◯な人が、△△したいときに、□□だから選ぶ」の □□ が、そのまま値上げの理由になります。

理由が値段に見合っているかも見てください。 「予約が要らない」は便利ですが、それだけで2倍の値段にはなりません。 相手が節約できる時間や手間を、第6回でやったように時給で換算してみると、見合っているかが分かります。

そこが「安いから」になっていたチームは、値上げの理由がありません。 第6回に戻って、別の理由を探すことになります。この2つの回は、つながっています。

安くしたときに何が起きるか、計算してみます

架空の数字で見ます。 1個5,000円で、1個あたり2,500円残るとします。100個売ると、残るのは25万円です。

架空の例です。下限は2,500円。25万円を作るのに必要な数6,000円残る 3,500円72個5,000円残る 2,500円100個4,000円残る 1,500円167個2,500円残る 0円何個売っても残りません残る額が半分になるのではありません。残る額は、下限との差だけです2割上げると必要な数は3割近く減り、2割下げると7割近く増えます
値段の差はわずかでも、必要な数は大きく変わります。下げる前に、この計算をしてください。

「少し安くするだけ」でも、必要な人数はこれだけ変わります。 下げる前に、必ず計算してください。

1個あたりに残る額が小さいほど、値上げの効きは大きくなります。 ここでは2,500円残っていたので、この効き方でした。

この計算は、第8回でもう一度やります。 そこでは「何個売れば赤字にならないか」という形になります。中身は同じ計算です。

値上げの伝え方

すでに売り始めている場合の話です。 この授業では起きませんが、知っておくと役に立ちます。

値上げは、理由と一緒に、先に伝えます。 「材料が上がったので、来月から◯円にします」。黙って上げると、気づいた人が離れます。

先に伝えると、上げる前に買っておこうとする人が出ます。 それも構いません。離れる人より、そちらのほうが多いことがあります。

この授業で覚えておくのは、1つだけです。 値段は、いつでも変えられるものではない。 決めたら、しばらくその値段で走ります。だから、決める前に3つの方向を出しておきます。

セルフ写真館なら、衣装を貸す、髪を直す場所を用意する、データを当日その場で渡す。 どれも「早い」「失敗しない」に効きます。値段を下げる代わりに、こちらを足せないかを先に見てください。

値段を変えると、他も動く

値段は1つの数字ですが、動かすと連鎖します。

値段を上げる買う人は減る / 1人あたりは増えるどちらが大きいかは計算しないと分からない値段を下げる買う人は増える / 1人あたりは減るかかるお金は人数に比例して増える値段を変えない何も変わらないのではなく、相手が変えたときに取り残されるただし、上限のある商売では下げても増えません上限=1日に回せる数(第4回)いまの値段値段を下げた上限に達したあとは、いくら安くしても数は増えません。売上だけが下がります上限のある企画では、値段を上げるほうが効きます
自分たちの企画に上限があるかを、先に確かめてください。第4回で出した「1日に回せる数」がそれです。

セルフ写真館で値段を下げると、こうなります。組数が増える。 ところが1日に回せる組数には上限があります。

上限があるかどうかは、第4回で出したはずです。 「1日に回せる数」がそれです。その数を超えて売ることはできません。

上限に達しているかどうかは、簡単に確かめられます。 いまの値段で、第4回で出した上限まで売り切ったときの売上を計算してください。それが、この企画の天井です。

天井が、かかるお金より小さいなら、値段を上げるか、上限そのものを増やすしかありません。 何個売っても届かない、ということです。

上限がある企画では、値段を上げるほうが効きます。 数が増やせないなら、1回あたりを増やすしかないからです。逆に、上限が無い企画(作り置きできる、同時に何人でも使える)では、下げて数を増やす道もあります。

自分たちの企画がどちらかを、ここで決めておいてください。 そのあとの回で、何度も効いてきます。

上げる場合はこうです。組数は減ります。 ただし空いた時間で、別のことができます。 撮影の合間に物販を置く、平日の昼を別の用途に貸す。減った組数が、そのまま損とはかぎりません。

決めた値段には、理由を添える

値段そのものより、なぜその値段かのほうが大事です。

最終回のピッチで、投資家役から必ず聞かれます。 「なぜその値段ですか」。そのとき、3つの方向のどれから決めたかを言えれば通ります。

◯◯円にしました。積み上げると△△円が下限で、近くの相手は□□円でした。 第3回で聞いた人は、いま同じことに◇◇円使っていました。その間で決めました。

この形で言えるように、いま数字を残しておいてください。

残し方は、第4回でやったのと同じです。 数字の横に、どこから・いつの・どうやって。

最終回で必ず聞かれます「なぜその値段ですか」◯◯円にしました。積み上げると◯円が下限で、近くの相手は◯円から◯円でした。第3回で聞いた3人は、同じことに◯円から◯円使っていました。その間の、上寄りに置きました。残すのは、金額そのものより出どころ積み上げた額この回何を足したか相手の額第6回どの店の、いつの料金表か払ってもよい額第3回何人に聞いて、それぞれいくらだったか「上寄り」「下寄り」まで言えると、選んだことが伝わります3つのうちいちばん弱いのは「払ってもよい額」。何人に聞いたかを一緒に言います
値段そのものより、なぜその値段かのほうが大事です。3つの出どころを残しておけば、最終回の5枚目がそのまま書けます。

幅の真ん中を機械的に取ったのではない、ということが伝わります。

この言い方は、質疑でも使えます。 「もっと安くできないか」と聞かれたら、「下限が◯円なので、そこまでは下げられます。ただし1回あたり残るのが◯円になります」と答えられます。幅を持っていると、その場で計算せずに答えられます。

なぜ上寄りにしたのか、まで言えると、さらに強くなります。 「少ない人数に丁寧にやる形なので、上寄りにしました」。値段の話が、企画の話とつながります。

3つのうち、いちばん弱いのは「払ってもよい額」です。 聞いた人数が少ないからです。そこを聞かれたら、何人に聞いたかを一緒に言ってください。「3人に聞いた範囲では」と添えるだけで、正直な数字になります。

ここで迷う人が多い ③ 理由が「なんとなく」になる

止まり方は3つです。

1つ目。きりのいい数にしたくなる。 4,800円ではなく5,000円。それ自体は構いません。 ただし、「きりがいいから」以外の理由も1つ用意してください。

2つ目。相手と同じにしてしまう。 同じでも構いませんが、「同じにした理由」が要ります。 「相手と同じ額で、こちらは◯◯が付く」。そこまで言えれば理由になります。

3つ目。3つのうち1つしか出していない。 理由が言えないのは、たいていこれです。 3つ出していれば、「この幅の中から選んだ」と言えます。 1つだけだと、その額しか知らないことになります。

【考えてみてください】あなたが「高いけど買った」ものは何ですか

安いほうがあったのに、高いほうを選んだものです。何を、いくらで、なぜ買ったか。

この問いの答えは、このページのどこにも書いていません。 授業で聞きます。

そのとき自分が何にお金を払ったのかが、値段を上げる理由の実例になります。 自分が払ったことなら、確かめる必要がありません。

2コマ目は中間発表

2コマ目に、ここまでを他のチームに聞いてもらいます。直すのは次の回以降です。 この場では、指摘を受け取るところまでにします。

指摘は否定ではありません。 自分たちには見えていないところを、外から見た人が教えてくれる場です。

聞かれて答えられなかったことを、その場で書き留めてください。 答えられなかったところが、次に調べることです。うまく答えられたかどうかより、そちらのほうが持ち帰る値打ちがあります。

中間発表で話すこと

3分で足ります。

話す(3分)1誰に、何を売るか第2回2何人いるか第4回3なぜ選ばれるか第6回4いくらで売るか、その理由この回最終回の7枚のうち4枚ぶんです聞く(質問を1つ用意する)「その人数は、どうやって数えましたか」「その値段で買うと言った人は、実際にいましたか」「その値段で売れなかったら、どうしますか」聞いたことは、自分たちの企画にも当てはめます。答えられないなら、そこが弱いところです書き留めるのは、指摘ではなく「答えられなかったこと」
この場では、指摘を受け取るところまでにします。答えられなかったことが3つあれば、次に調べることが3つ決まったということです。

ここで一度話しておくと、最終回で作るものが半分見えます。

聞く側でやること

「もっと詳しく」は質問になりません。 どこを詳しく聞きたいのかを、先に決めておいてください。

指摘の受け取り方

その場で言い返さないでください。 「それは調べました」と返したくなりますが、言われたということは、伝わっていなかったということです。

書き留めるのは、指摘そのものではなく、答えられなかったことです。 「◯◯を聞かれて、答えられなかった」。この形でメモを残します。

答えられなかったことが3つあれば、次に調べることが3つ決まったということです。 それが、この日の成果です。

答えられたことも、1つ書いておいてください。 自信を持って言えたところは、最終回でも前に出すところです。 どこが強いかを知っておくのも、この日の収穫です。

自分たちの企画で、順番にやってみる

  1. 積み上げる … 1回売るために出ていくお金を全部書き出す。自分の時間も時給で入れる
  2. 相手の額を並べる … 第6回で写してきた料金表
  3. 払ってもよい額を並べる … 第3回で聞いた金額。何人に聞いたかも一緒に
  4. 幅を見る … いちばん低い額といちばん高い額
  5. 1つ選ぶ … 3つそれぞれに対して、なぜその位置なのかを1行で書く

金額と理由が書けたら、この回は通っています

正しい値段かどうかではありません。 3つ出したうえで選んだ、と言えれば十分です。

うまくいかないときは

相手の料金表を写してきていない。 いま調べてください。 通販のページでも構いません。この回でいちばん手に入りやすい数字です。

第3回で金額を聞いていない。 聞いていないと書いてください。 そのうえで、残り2つの方向で決めます。 次に聞きに行くときに、そこを聞きます。

チームで値段が割れる。 両方の額で、必要な人数を計算してください。 第4回で数えた人数に収まるほうが残ります。話し合いより、計算のほうが早く決まります。

それでも決まらないときは、高いほうを選んでください。 下げるのはあとからできますが、上げるのは難しいからです。 この回の前半で書いたとおりです。

値段そのものが決まらない。 仮でよいので、1つ置いてください。 第8回で計算してみると、合うか合わないかが分かります。そこで直せます。 置かないまま次に進むと、第8回の計算が始められません。

次の回までにやること

このページの下に課題が5問あります。Teams から提出してください。締切は次の授業の前日の正午です。

3つの方向すべてで金額を出してきてください。 1つだけだと、幅が見えません。

出せなかった方向があれば、出せなかったと書いてください。 それも報告です。

3つのうち2つしか出せなくても、幅は出ます。 ただし、どの方向が抜けているかは書いておいてください。 積み上げが抜けていれば下限が分かっておらず、払ってもよい額が抜けていれば上限が分かっていません。抜けている側が、次に確かめるところです。

次の回は「本当に儲かるのか」です。 この回で決めた値段を使って、何個売れば赤字にならないかを計算します。値段が決まっていないと、その計算ができません。

費用の一覧も、次の回で使います。 この回で積み上げたときに書き出したものが、そのまま次の回の材料になります。 捨てないでおいてください。

配布資料

課題

この課題について

正解が1つに決まる問題ではありません。 調べて書いても、考えて書いてもかまいません。 外れていても構わないので、まずは自分なりの答えを出してみてください。 自分で決めてから解説を読むと、そこがいちばん頭に残ります。 各問に字数の目安を添えてありますが、あくまで目安です。 ぴったり合わせる必要はありません。

  • 提出は Teams の課題から
  • 締切は 11月19日(木)正午
  • 解説は次の回に、Teams でリンクをお知らせします

問1

高いと思ったのに買ったものを1つ教えてください。

何が、値段の高さを上回りましたか。 「高いけれど、◯◯だから買った」の形にすると書きやすくなります。

目安 150〜250字

問2

自分たちの企画について、3つの方向すべてで金額を出してください。 かかったお金から積んだ額、相手に合わせた額、払ってもよい額から決めた額。

そのうえで、どれを採るかを1つ選び、理由を書いてください。

目安 150〜250字

問3

決めた値段を2割下げたら、何が起きますか。 買う人の数、かかるお金、1年の売上。動くところを書いてください。

2割上げた場合についても、同じように書いてください。

目安 150〜250字

問4

今回わかったことを踏まえて、自分たちの企画はどこが変わりましたか。 変わらなかった場合は、そのままでよいと判断した理由を書いてください。

たとえば「お金を払う人は使う人だと思っていたけれど、別の人かもしれないと気づいた」のように、前はこう思っていた/いまはこう思う、の形にすると書きやすくなります。

目安 100〜200字

問5

今回の授業で、いちばん分からなかったこと、もやもやしたことを教えてください。 課題の答えではなく、授業の内容についてです。 うまく言葉にできなければ、授業のどのあたりだったかだけでも構いません。

目安 50〜150字

Teams の課題から提出してください。

この回の参考文献

参考文献の一覧

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